女性鍼灸師が教える、辛いPMSの症状を和らげる「ツボ」と「コツ」
女性なら一度は、PMS(生理前症候群)に悩まされた経験があるのではないでしょうか?表参道にある「グラン治療院 東京」の副院長で鍼灸師の井上 結貴(いのうえ ゆき)さんによると、PMSによる精神的な不調や肌荒れも、鍼灸によって緩和することができるんだとか。PMSの緩和に効くツボや日頃からできることについて教えていただきました。
女性の多くが辛いPMSに悩んでいる!
生理前になるとさまざまな不調が訪れることを、PMS(生理前症候群)と呼びます。程度には個人差があるので、自覚がない方も多いかもしれません。こんな症状が生理前3日~10日頃にみられないか、チェックしてみましょう。
☐ 下腹部の痛み
☐ 冷え
☐ 眠気
☐ むくみ
☐ 頭痛
☐ めまい
☐ 情緒不安定
☐ 食欲増進
☐ 膨満感
生理前の眠気や食欲増進といったことは、多くの方が経験しているのではないでしょうか。中でも辛いのがお腹の痛みは冷え、情緒不安定などの症状。一体どうしたら軽減できるのでしょう。
今回は、「グラン治療院 東京」の副院長で鍼灸師の井上 結貴さんにPMSを軽減するツボとコツを教えてもらいました!
鍼灸師が教える!PMSに効くツボ3つ
——PMS(生理前症候群)の症状がひどくて困っています・・・。PMSにおすすめのツボがあれば教えてください!
・三陰交(さんいんこう)
内くるぶしのいちばん高いところに小指をおき、指幅4本そろえて、人さし指があたっているところ。女性特有の症状に。生理痛、足の冷え、むくみなど。
・太谿(たいけい)
内くるぶしとアキレス腱のあいだのくぼみ。下半身の冷え。
・神門(しんもん)
手のひらを上にして、手首の小指側手前にある骨の出っぱりのすこし下のへこみのところ。イライラ、情緒不安定、お腹の膨満感など。
上記の3つのツボに、お灸をしてあげるのもおすすめです。最近ではドラッグストアなどで自分でできるお灸が売られているので、誰でも簡単に取り入れられますよ。
PMS改善のための生活のコツ①:身体を冷やさない
まずは、身体を冷やさないようにすることですね。冷えて血行が悪くなると、PMSの症状も悪化してしまいます。
PMS改善のための生活のコツ②:甘いものの食べ過ぎに注意
食べ物も重要です。特に、甘いものの食べすぎには注意してください!東洋医学では、お砂糖などの白いものは身体を冷やす性質があると言われているんです。なので、甘いものを食べ過ぎるとPMSの症状を悪化させてしまう恐れがあります。
さらに、甘いものには依存性があるので、頻繁に口にしていて摂らなくなるとイライラしてしまうことも。精神的にも悪影響があります。血糖値も上昇してよくないですよね。
PMS改善のための生活のコツ③:黒い食べ物を食べる
反対に、黒い食べ物は身体を温める作用があるので積極的に摂ってください。黒ゴマやひじき、海藻などがあります。
精製されている人工的なものより、自然に近いものの方が身体にも、ダイエットにもいいですよ。
PMS改善のための生活のコツ④:規則正しい生活を送る
それから適度な運動と十分な睡眠が大事です。不規則な生活で睡眠時間がバラバラになってしまうと、ストレスにつながり、PMSがひどくなることがあります。
PMSによる様々な不調は、鍼灸治療で軽くなる!
辛いPMSの症状は、鍼灸治療で緩和することができます。
PMSは、ホルモンバランスと関係しているもの。生理前は普段なら気にならないことでイライラしたり、情緒不安定になって、ちょっとしたことで泣いてしまったりしますよね。そういった症状に悩まされて来院されるお客様もたくさんいらっしゃいます。
また、生理前後になると顔に吹き出物がでやすくなってしまったり、むくみがひどくなったりしてしまいがちですよね。そういった不調も、鍼灸で治療できます。
そもそも鍼灸治療とは
鍼灸治療とは、鍼とお灸でツボや筋肉を刺激して、自分自身の治癒力を高めてあげる東洋医学の治療法です。
不調がなくても受けられる治療なので、予防や健康管理として取り入れてもらえるものです。病気になってから治療するのではなく、病気になる手前の「未病」の状態からできる治療法、医学でもあります。
副作用が少ないので、長く安心して続けてもらえます。鍼灸は、免疫や自律神経にも作用するので、続けて行くことで体質改善にも繋がり、病気になりづらい身体を作っていくことができます。
PMS緩和は日常生活が鍵!
PMSを緩和するツボと、日常生活で気をつけるべきことを教えていただきました。「PMSは悪化してから治療するのではなく、日常的に予防することが大事」とのこと。辛いPMSにお悩みなら、生活を少しずつ改善して、ツボ押しやお灸を取り入れてみては?
text:common編集部