専門医が解説。食欲が止まらない「エモーショナルイーティング」の原因と解決法- common(コモン) | フィットネス&ライフスタイルマガジン

毎日をアクティブに楽しみたい女性に贈る、フィットネス&ライフスタイルマガジン

フィットネス・ライフスタイル情報ならcommon

フィットネス・ライフスタイル情報ならcommon

  • login
  • search
アカウント登録/ログイン画面はこちらから!

専門医が解説。食欲が止まらない「エモーショナルイーティング」の原因と解決法

2018.7.29

お腹は満たされているはずなのに、食べてしまう「エモーショナルイーティング」。なかなか痩せられないという方は、この症状が原因になっているかもしれません。今回は、減量外来ドクターの工藤 孝文(くどう たかふみ)先生がエモーショナルイーティングの原因と解決法について徹底解説!イライラするとつい食べてしまうという方、必見です。

現代女性に多い!エモーショナルイーティングとは

忙しくストレスが多い女性たちに多いと言われ、問題視されているのが「エモーショナルイーティング」です。エモーショナル(Emotional)とは英語で「感情的に」という意味。お腹の中は満たされていて、カロリーも足りているのに、感情に左右されて食べてしまうことを指します。

エモーショナルイーティング

私の患者さまの中にも、3食しっかり食べているのに食欲が止まらない!と悩んでいる方がいらっしゃいます。これは、人間本来の“食欲”ではなく、何らかのストレスによるものだと考えられます。

辛いとき、寂しいときなどに何かを口にすると、その瞬間だけは幸せな感じがして、心が満たされる気がしませんか?

これは他の動物には無いことだと言えるでしょう。本来、食事をするのは栄養を補給し生きていくため。空腹でなくても食べる、というのは、豊かな感情を持つ人間ならではの行動だと思います。

本当の空腹とは違い、食事自体への満足感が低く、お腹が張るほど満腹にならないと満たされないというのがエモーショナルイーティングの特徴です。他にも、急にお腹が減る、衝動的に食べ物を口にする、場合によっては無意識で食べ物を口にしているということもあります。

そして、衝動的なものなので、ゆっくり食事を用意して食べるというよりは、すぐに食べられるスナック菓子やスイーツ、菓子パン、インスタントラーメンといった食べ物を口にすることが多い傾向があります。

エモーショナルイーティングが起こる時

女性 ストレス

では、具体的にどんな時にエモーショナルイーティングが引き起こされるのでしょうか。先ほどお伝えした通り、辛い、寂しいといった感情は、エモーショナルイーティングに陥る代表的な例です。

他にも、やることが無くて退屈なとき、肉体的な疲労感や眠気があるときにも、食べたい衝動に襲われることがあります。それぞれ特徴を詳しく見ていきましょう。

・イライラ、怒り

脳が強いストレスを感じると、ストレスホルモンと呼ばれる「コルチゾール」が分泌されます。コルチゾールは、食欲を増進させる作用があることで知られています。さらに、食欲を抑える「レプチン」というホルモンの分泌が減少。そのため、ストレスが多いと食欲をコントロールできなくなってしまいます。
(欲しがちな食べ物:味の濃いもの、食感の良いもの、甘いもの など)

・寂しい、不安、孤独

満たされない気持ちを抱えているときにも、食欲が湧いてしまいます。口に何かを入れて、お腹をいっぱいに満たすことで、心も一時的にいっぱいになるような感覚があるからでしょう。その時だけは、寂しい気持ちから解放され食べることに集中できます。
(欲しがちな食べ物:幸せを感じやすい、柔らかくて甘いもの など)

・退屈、つまらない

1日中家でゴロゴロしていると、カロリーを消費していないのに何か食べたくなってしまうというのも、エモーショナルイーティングの一つだと言えます。退屈さを誤魔化すために、食べてしまっているのです。虚無感を埋めることはできますが、キリがないので要注意。
(欲しがちな食べ物:塩辛いもの、刺激が強いもの、固いもの  など) 

・疲れ、眠気

睡眠不足だったり、身体が疲れているときにも、エモーショナルイーティングが起こります。身体のだるさから解放されるために、食事に走ってしまうこともあるのです。特に眠気で頭がぼーっとしているときは、満腹中枢も麻痺しているのでくれぐれも食べ過ぎには注意しましょう。
(欲しがちな食べ物:柔らかくて食べやすいもの、甘いドリンク、インスタント食品)

エモーショナルイーティングの負のスパイラル

しかし、食べることでは抱えていた問題は何も解決されません。落ち着いた気持ちは長くは続かず、食べ終わったあとには「また食べてしまった・・・」「痩せないといけないのに」と後悔に苛まれる方が多くいます。

それがまた新たなストレスになってしまうので、悪循環です。

食べ過ぎにより太ってくると、食べること自体いけないことだと思うようになります。食べたいのに食べてはダメ、と思い込むと、どんどん大きなストレスになっていってしまいます。

そんなストレスを解消するために、衝動的に冷蔵庫を開けてしまったり、コンビニへ寄ってしまったりすると、再び食欲のコントロールができなくなってしまいます。

エモーショナルイーティング度合いをチェック!

エモーショナルイーティング ショックを受ける女性

現代女性に多いと言われているエモーショナルイーティング。あなたもこんな経験はありませんか?本当の空腹からではなく、感情に左右されて食事をすることがあるかどうか、チェックしてみましょう。

・デスクワーク中、仕事しながら食べてしまう
・お腹が空いたわけではないけど、冷蔵庫を開けてしまう
・暇だとお菓子を食べてしまう
・一人で隠れて食べることがある
・アーモンドなど噛み応えの良いものが止まらない時がある
・苦しくなるまで食べると、気持ちが満たされる
・たくさん食べたあとに、我に返り後悔することがある
・一人暮らしで、夜の甘いものが習慣
・お菓子やスイーツを常備しておかないと不安


いかがでしたか?3つ以上当てはまったら、エモーショナルイーティングに振り回されている可能性が大です。ここからは、解決策をご紹介していきましょう。

エモーショナルイーティングを避ける基本4つ

エモーショナルイーティングを防ぐためにストレスを溜めるなといっても、それはそう簡単なことではありませんよね。そのためにまずは、この4つの基本のことから見直してみましょう。

・1日3食、きちんと食べる

そもそも空腹だと、衝動的にドカ食いしやすくなってしまいます。痩せたいからと食事を抜いたりせずに、1日3食食べるようにしましょう。朝と昼はしっかりと、夜は寝るだけなので軽めに済ませるのがおすすめです。

・食べ物のない環境作り

お菓子やスイーツ、カップ麺を常備していませんか?それがあると、食べたい!と思ったときにすぐに手が伸びてしまいます。感情的に食事に走ってしまう原因に。小腹が空いたときのためにと、デスクの引き出しにお菓子を入れておくのも辞めましょう。

・食事にこだわりを持つ

適当な食生活をしていると、イライラしているときに何でも良いから口に入れたくなってしまいます。日頃から身体に良いものを意識的に摂っている人は、そういった行動は起こさないものです。普段から食べるものにこだわりをもち、一つ一つを味わって、感謝して食べることを心がけましょう。

・デメリットを知っておく

感情に振り回されて食べても、何も解決しません。それどころからストレスが大きくなってしまうだけ。そんなエモーショナルイーティングのデメリットを知っておくことも大事なことです。いざ衝動的に食べてしまいそうになったときの、ストッパーになります。

感情をコントロールしよう

リラックス 女性

イライラや満たされない気持ちを、食べることで一時的に回避しようとするのがエモーショナルイーティングです。つまり、食事以外の回避方法を見つけることが大切。感情のコントロールをするために、こんなことを実践してみましょう。

・イライラしたとき
イライラしたときには目を閉じて深呼吸してみましょう。良い香りを嗅いで、ハーブティーをゆっくり飲むのも効果的。

・寂しいとき
寂しさや不安を感じたら、信頼できる友達や家族に連絡をしてみましょう。趣味に没頭したり、お笑いを見て笑ったりすることでも緩和されます。

・退屈な時
退屈な時には、食べ物に手を伸ばす前に、やるべきことを見つけてみましょう。普段からTODOリストを作っておくと便利です。散歩に出かけて気分転換をするのも良いですね。

・疲れている時
とにかくよく眠ることが大事。忙しいからと健康的な生活を後回しにしていると、いつかきっと後悔してしまいますよ。健康な時間のサイクルを取り戻すようにすれば、それだけで無駄な食欲に振り回されることはなくなります。

質の良い睡眠がとれるように工夫をするのもおすすめです。朝は朝日を浴びて体内時計を整えたり、寝具や明かりを変えて睡眠環境を整えたりしてみましょう。

感情のコントロールは、良い人間関係を築き、快適な日々を送るためにも大事なことですよね。出来ることからでも、ぜひ始めてみてください。

衝動的に食べたくなってしまったら・・・

エモーショナルイーティング チョコレートケーキ

意識はしていても、衝動的に襲ってくるのがエモーショナルイーティングの特徴でもあります。食べようと考える前に、食べ物を手にしていることもあることでしょう。そんな時の対処法もご紹介していきます。

・水分をとる

イライラしているときは、まず水分をとりましょう。眠気や疲れを感じているときなら、炭酸水でも良いですね。お腹が満たされる効果もあります。

・目を閉じて深呼吸

大事なのは、冷静になって気持ちを落ち着けること。目を閉じて、1~3分間深呼吸をしてみましょう。その短時間でも、感情はだいぶ落ち着くはずです。その時に、食べたい気持ちと向き合い、どうすべきか考えることもできます。

・少しだけ、質の良いものを食べる

1つ100円のスナック菓子は、手軽にストレスのはけ口にしてしまいがち。そうではなくて、質の良いものを少しだけ食べて気持ちを満たすようにしましょう。例えば、高級なチョコレートを一粒、よく味わって食べてみるなど。どうしても食べたいと思ったら、こんな工夫をしてみてください。


現代女性に多いと言われる、エモーショナルイーティングの原因と対策についてお話しました。誰にでも起こりうることなので、ぜひ自分事化して考えてみてください。感情による食欲から解放されれば、今より健康な生活が手に入り、ダイエットも成功します。チェック項目が当てはまるなと思った方は、出来ることから始めてみては?

工藤 孝文

福岡大学医学部卒業後、アイルランド、オーストラリアへ留学。帰国後、大学病院を経て、福岡県みやま市の工藤内科で診療を行う。2017年よりスマホ診療を導入。日本糖尿病学会・日本東洋医学会・小児慢性疾病指定医。 「世界一受けたい授業」「ホンマでっか!?TV」などテレビ出演多数。

text:common編集部

LINE@友達追加

お気に入りに登録help
お気に入りのコンテンツをクリップするとMY PAGEから読み返せます。