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寒暖差8度で肌も荒れる!寒暖差アレルギー対策を現役医師が伝授

2019.10.28
寒暖差と肌荒れ

季節の代わり目になると、身体がだるい、アレルギーのような症状がでる、肌が荒れるという方は多いのでは?その原因は、気温の差がもたらす寒暖差にあるかもしれません。今回は、池袋大谷クリニック院長の大谷義夫先生に、寒暖差が身体に与える影響、寒暖差アレルギーの予防・解消法について教えていただきました。

寒暖差疲労!?気温差で不調になる人は多い

気温の寒暖差が得意な方はいないと思いますが、寒いところから暑いところに行くと「ちょっとだるいな」「暑くて嫌だな」くらいで、すぐに慣れますよね。沖縄やハワイに行ったら、すぐに居心地が良くなると思います。

しかし逆はどうでしょう。暑いところから寒いところにいくと、体調が悪くなるというケースはとても多いです。

医学用語ではないですが、「寒暖差疲労」という言葉も最近はよく耳にしますね。疲労の感覚は人ぞれぞれですが、寒暖差がある日が続くとだるさを感じる方も多いようです。

今年は9月でも温かい日が多かったので、10月11月の急激な気温の差には注意が必要です。

寒暖差アレルギーは何度から?3度7度10度で異なる身体の変化

温度計

寒暖差があると、どんな不調が起こるのか。気温の差がどれくらいあるのかによっても、体への影響が変わってきます。

・気温差3度で咳が増える

気温の差がでてくると、まずは咳がでてきます。実際の研究データでも、最高気温が前日より3度下がると喘息が出やすくなることが分かっています。

私は呼吸器内科の医師ですが、咳喘息を起こす方は寒暖差が苦手という方は多いですね。

・気温差7度で寒暖差アレルギーに

では、7度下がったらどうでしょう。7度下がると「血管運動性鼻炎」が起こりやすくなります。最近では「寒暖差アレルギー」と呼ばれることが多いですね。これも医学用語ではないですが、伝わりやすい言葉だと思います。

「寒暖差アレルギー(血管運動性鼻炎)」は、自律神経の乱れによって起こる鼻炎です。気温の急激な変化に身体がついていけず、交感神経と副交感神経のバランスが崩れてしまい、血管の収縮がうまくいかなくなります。

スギやブタクサなどの花粉、ハウスダスト、ダニなどのアレルゲンが原因の鼻炎とは異なりますが、症状は似ていて、くしゃみ、鼻水、鼻づまりが起こります。

「寒暖差アレルギー(血管運動性鼻炎)」はどちらかというと女性に多いです。一概には言えませんが、女性は男性より筋肉量が少なく、体温調節が苦手なことが多いからだと思います。

寒暖差アレルギー(血管運動性鼻炎)まとめ

  • 自律神経の乱れによって起こる鼻炎
  • 症状:くしゃみ、鼻水、鼻づまり
  • 女性に現れやすい

・気温差10度は命の危機も!

さらに、最高気温が前日より10度下がると血圧が急上昇して高血圧になることが分かっています。「血圧サージ」とも呼ばれていますね。

「血圧サージ」は、心筋梗塞や脳卒中のリスクを高めます。実際に、急激な気温差によって倒れてします方は多くいらっしゃいます。10度の気温差は、命の危機にまで及ぶと言えます。

お年寄りが、冬のお風呂場で倒れてしまうという事件も温かい部屋から冷えたお風呂場に移動したことが原因。お風呂場に限らず、お手洗い、玄関、朝のリビングなどで倒れてしまう方もいらっしゃいます。

気温差8度で肌が荒れることが判明!

肌荒れの女性

寒暖差が身体に及ぼす影響は、健康面だけでなく美容面にも及ぶことが判明しました。「前日比の気温差が8度以上あると、肌荒れに直結する」と言います。肌荒れが寒暖差と関係しているなんて、意外ですよね。季節の変わり目に肌が荒れるという方は、寒暖差による影響化もしれません。

以下に、今回私も登壇した「寒暖差セミナー」での株式会社資生堂 グローバルイノベーションセンター研究員 村田大知氏からの報告をご紹介します。

資生堂が行った 20 歳~49 歳の敏感肌女性 200 名を対象にしたアンケート調査では、97%の人が「寒暖差は肌にダメージを与える」という意識があることが明らかになりました。
このことに着目し、“寒暖差”が引き起こす肌荒れメカニズムの解明に取り組みました。
従来、季節の変わり目に生じる肌の不調は自律神経の乱れなどに起因すると考えられていましたが、今回の発見では寒暖差 がマイナス 8 度以上あると、直接的に肌に悪影響をもたらす要因であることを解明しました。
寒暖差(温度低下刺激)により肌のバリア・保湿機能に重要な酵素のひとつである「カスパーゼ 14 」が減少し、肌荒れの原因となります。

寒暖差アレルギー・肌荒れの予防方法

このように寒暖差による不調は多岐にわたり、美容にまで害が及ぶことが分かっているわけですが、しっかり予防できている方は少ないのではないでしょうか。

寒暖差による不調、それから肌荒れを予防するためには「身体を温めること」。

これに尽きると思います。急激に寒さを感じて冷えることが不調に繋がります。この時期は、気象庁の予報を見て、気温にあった羽織りものを持って出かけましょう。

それから室内の温度も調整しましょう。寒い地域ほど、室内は温かく保っています。北海道や北米も、外は寒いけど部屋の中暖かいですよね。部屋にいるときは、寒さを感じないようにしてください。ただし、一つの部屋だけ温めるなどして家の中で寒暖差が生まれると、先ほどご紹介したように急激に血圧が上がる「血圧サージ」になりかねないので注意しましょう。

軽い運動で寒暖差アレルギーを改善!

「寒暖差アレルギー(血管運動性鼻炎)」は、女性に多いとお話ししましたが、それは筋肉量少ないから。筋肉量を増やすためにも、運動はしないよりはした方がいいですね。

さらには運動には、ストレス解消という効果もあります。「寒暖差アレルギー(血管運動性鼻炎)」は、自律神経の乱れによって起こる鼻炎なので、運動をすることでストレスを解消できれば予防にも役立つでしょう。

さらに運動で適度な疲労感を得ると、ぐっすり眠りにつけます。質のいい睡眠も自律神経を安定させるのに大事な要素です。

ただし激しい運動は免疫力を下げてしまうこともあるので、注意しましょう。自分の中でストレスだと感じない程度の、軽い運動をおすすめしています。

寒暖差アレルギーを防ぐ食べ物

ココア

「寒暖差アレルギー(血管運動性鼻炎)」の防止には、血流を良くする食べ物が有効です。今回は、2つの食べ物をご紹介します。

1、カカオポリフェノール

一つ目はカカオポリフェノール。高カカオのチョコレートを食べると良いでしょう。苦手な方はココアでも良いですね。

私もいつも18時くらいにココアを飲むことにしています。18時は診察が込み合う時間帯の少し前で、私が仕事で一息つく時間なんです。

2、生姜

ありきたりかもしれませんが、生姜も血行を良くしてくれる食べ物です。

ただし、生姜は体温自体を上げてくれるわけではありません。あくまで、血行を良くして表面温度を温めるだけです。

人間は恒温動物なので、外の環境によって温度は変わらず、外が暑くても寒くても温度が一定になるように保たれています。変温動物のクマさんとは違うんですね。なので、生姜を食べると感覚的に暑くなりますが体温は上がりません。ですが、血流促進には良いのでぜひ取り入れてみてください。

 

最近疲れがとれない、咳や鼻水がでるけど風邪かな・・・?と思っていた方は、大谷先生がおすすめする寒暖差対策を取り入れてみてはいかがでしょうか。まずは、自分で温度調節できるように羽織るものを持ち歩くこと。これなら簡単にできますね!運動習慣や食べ物も見直して、より快適な身体を目指していきましょう。

大谷先生プロフ

監修:大谷義夫先生

医学博士。池袋大谷クリニック院長。
東京医科歯科大学 第一内科、呼吸器内科、睡眠制御学講座において21年間にわたり内科疾患・呼吸器疾患・アレルギー疾患・睡眠医療に従事。専門家としてメディアにもたびたび登場している。

編集:common編集部

Posted by kamoshita