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「風邪にビタミンCが効く」は誤解。医師が教える最新風邪対策

2019.10.25
風邪の新常識

みなさんの風邪に対する常識は間違っているかもしれません。そう話すのは、池袋大谷クリニック院長の大谷義夫先生。「風邪予防にはビタミンCが効く」「風邪気味だから家でじっとしている」そんな昔から信じられていた方法が、医学的には間違っている・・・!?大谷先生に、正しい風邪の予防、対策方法を教えていただきました。

風邪には5分間の運動が効果的

風邪をひき始めたら、安静にして、体力使わないようにしようと思う方が多いと思いますが、医学的にみると、むしろ動いた方が良い。

軽度な運動は、体の中にある白血球のリンパ球など免疫細胞を活性化するというデータがあります。

免疫細胞と一言に言ってもいろいろあるんですけど、その中でもメディアで取り上げられることが増えて有名になった「ナチュラルキラー細胞(NK細胞)」。この細胞の量は、運動の有無によって左右されることが分かっているんです。

私も、風邪の引き始めには5分間だけ泳ぐようにしています。米国留学中にも職場で、風邪ぎみだったアメリカ人は、みんなジョギングをしてサウナに入っていたんです。日本とは風邪に対しての常識は違うんですね。

実際に『名医のTHE太鼓判』でも、4名の方に私と同じように5分間プールで泳いでもらい、前後でナチュラルキラー細胞(NK細胞)を測るという実験がありました。この4人の方にとっては5分間の水泳はリフレッシュになり、免疫を上げることができました。

風邪の引き始めには水泳5分間、を推奨しているのではなく、ウォーキングだったりヨガだったり、個人にあった軽度な運動を取り入れると良いと思います。

ただし、風邪をひいたあとではあまり効果がありません。38度以上の発熱中はもちろんおすすめしませんし、インフルエンザなどのウイルスに感染した場合は安静が一番です。

風邪の初期に限り、軽い運動は良い影響をもたらすと思います。

☑大谷先生のこぼれネタ

大谷先生は、普段から30分間の水泳を取り入れ、最近は暗闇ボクシングにも行っているそう。そのおかげか、風邪をひくことは滅多にないとのこと。
元々、運動は医師国家試験の前から始めたそうで、いっぱいになってしまった頭の中を一度リセットするのに役立ったとも話してくれました。これから大事な試験がある、仕事があるという方も適度な運動はプラスに働いてくれそう!

過度な運動は免疫力を下げる

大谷先生

軽度な運動習慣は免疫力を上げます。しかし、42.195km走ると免疫はむしろ下がってしまう。これは知らない方も多いかもしれません。

過度に疲労してしまうと、免疫力低下につながるんです。

なので、風邪の引き始めに激しい運動はおすすめしません。また、急激に風邪をひきやすくなったという場合は、運動のしすぎによる疲労を疑ってみましょう。

風邪を予防するのに「ビタミンC」は効かない

レモン

風邪予防にビタミンCを意識的に摂取するという話を聞くことがありますが、「ビタミンCが風邪予防に効果がある」というデータは、実はありません。

過去に、カナダの兵士、スキー学校の生徒さん、マラソンランナーといった過酷な環境に身をおいている方を対象した実験はあって、「風邪の予防効果」は証明されています。ただし、一般住民を対象にしてはその効果を証明できませんでした。

言い換えれば、日常生活を送っている上ではビタミンCで風邪の予防はできないかもしれないけれど、疲れ果てているときだったら意味があるかもしれませんね。

ビタミンCと風邪の関連については、まだ結論は出ていない状態なんです。

風邪を治すには、きのこを食べろ!?

ビタミンCよりも有効なのは、実は「ビタミンD」。ビタミンDは風邪、気管支炎、肺炎、呼吸器感染を予防するっていうデータがあるんですよ。インフルエンザに効果がありますね。

ビタミンDが多く含まれている食材は、魚介類、きのこ類。レモンを食べるよりも、キノコ料理を食べた方が風邪には良いかもしれません。

あとは日光を浴びることでも、ビタミンDは生成されます。女性だと日光を浴びたくないかもしれないですが、手のひらだけでいいので日を浴びましょう。

手のひらだけ、日光を関東だと15分程度浴びていただければビタミンDは生成さます。冬の研究データがありまして、沖縄だと8分、関東だと15分、北海道だと70分だったんですよ。北海道で70分外で手を出しましょうと言っても現実味がないので、関東で15分と紹介させていただきました。

冬でも、昼間の温かい時間帯の外出は、手袋なしで歩く。そうすればビタミンDが生成されて風邪予防になりますよ。

風邪は咳止めでは治らない

風邪の治し方についていろいろな情報ありますが、いわゆる“風邪薬”についても、疑問を感じることがあります。

咳って、ウイルスを体外に出すためにするものなので、咳止めはいりません。鼻水を止める薬も同じ。

解熱剤もむやみに飲まない方がいい。ウイルスと戦うために熱が出るという自然の仕組みがあるからです。乳幼児で高熱がでている場合などは別ですが、解熱剤の使用は慎重になるべきです。

「咳を止める」「鼻水を止める」といった対症療法の薬では、風邪の原因である細菌やウイルスには効果がありません。あくまで症状を和らげるためのもの、と思っておくと良いでしょう。

 

 

風邪の正しい予防・改善方法を大谷先生に教えていただきました。今まで当然のようにやってきた間違った風邪予防方法もあったのでは?健康で美しい身体を手に入れるには、正しい知識を持つことが大切。これを参考に、正しい風邪予防をしていきましょう。

大谷先生プロフ

監修:大谷義夫先生

医学博士。池袋大谷クリニック院長。
東京医科歯科大学 第一内科、呼吸器内科、睡眠制御学講座において21年間にわたり内科疾患・呼吸器疾患・アレルギー疾患・睡眠医療に従事。専門家としてメディアにもたびたび登場している。

編集:common編集部

Posted by kamoshita