BMIは、身長と体重から計算される値で、太っているかどうかを判断する指標となります。今回は、スポーツ栄養学を専攻する筆者が、女性が美しく見えるBMIについて紹介していきます。
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女性の理想のBMIは一体いくつ?
体重を相対的に評価する値として、BMIというものがあるのをご存知でしょうか。BMIは身長と体重から計算する値で、この数値が低ければ低いほど痩せている、といえます。
BMIは、国で定められた適正値があります。この適正値に近ければ近いほど健康的といえます。しかし、BMIは適正値だけれど、まだ体重を減らしたい、もっと体をスリムに見せたい、という方もいるのではないでしょうか。
今回は、スポーツ栄養学を専攻する筆者が、実際にスタイルがいいと言われるBMIは一体いくつなのか、そのBMIを目指すには一体どうすればいいのかを紹介していきます。
BMIの計算方法と基準
まずは、BMIの計算方法や適性体重を紹介していきます。
BMIの計算方法は簡単です。体重(kg)を身長(m)の2乗で割った値がBMIになります。
例えば身長が150cmで体重が50kgの方の場合、50を、1.5の2乗、つまり2.25で割ります。計算して得られた22.2という値がBMIになります。
BMIは身長で割るので、同じ身長でも身長が高ければBMIは低い値となります。
BMI22が、病気になりにくい最も健康的な体重
国の基準では、適性なBMIが設定されています。その基準では、BMI22が最も健康的な体重と言われています。病気になりにくい、また妊娠しやすいと言われているのもBMI22です。
BMIが22だと、体重は以下のようになります。
<BMI22の身長と体重>
身長150cm:約50kg
身長155cm:約53kg
身長160cm:約56kg
「あれ、ちょっと重くない?」と思った方も多いのではないでしょうか。基準で定められた健康的な体重は、現代においては少しぽっちゃりとした印象かもしれません。
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女性が魅力的に見える「美容体重」はBMI20
国の基準ではBMI22が健康的な体重と決められていますが、ダイエットをしていたり周りの友達の話を聞いたりしていると、BMI22の体重では少し物足りないと感じることもあるかもしれません。
そんな方は、美容体重を目指してみてはいかがでしょうか。
美容体重とは、体がスリムに見える体重で、BMIが20になる体重のことを指します。以下がBMI20の体重です。
<BMI20の身長と体重>
身長150cm:約45kg
身長155cm:約48kg
身長160cm:約51kg
BMI20の女性は、シルエットがすらっと綺麗に見えます。BMIが20の美容体重は、女性にとって理想のBMIと言えます。ダイエットをする場合は、BMIが20になる体重を目標に取り組むと良さそうですね!
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日本人女性の平均BMIは?年齢によって変わる!
日本の平均の体重はどのようになっているのでしょうか。20代前半の女性の平均身長は158.5cm、平均体重は50.5kgとなっています。この値からBMI20.10が平均となります。最近はスリムな女性が多いので、平均が美容体重になっているのです。
また、20代後半では平均身長が158cm、平均体重は52.5kgで、BMIを計算すると21となります。30代になると平均身長は158cm、平均体重は53.6kgで、BMIを計算すると21.5となります。
<日本人女性の平均BMI>
20代前半:BMI20.10
20代後半:BMI21
30代:BMI21.5
20代前半では、美容体重が日本の女性の平均体重になっていることが分かりますね。
また、年を重ねるごとにBMI(体重)が増加しています。20代でダイエットに成功しても、体重を維持させることが大きな課題になってくるでしょう。特に30代になると仕事が忙しくなったり、体の機能が低下したりして太りやすくなります。20代後半でBMI20を維持し、30代に入ってもその体重を維持できるようにしましょう。
20代女性が目指すのはBMI18~19!?
美容体重のBMI20が20代前半の女性の平均ということは、見た目もそれが“普通”になってしまっているということです。そのため、スタイルが良い!細い!と言われる見た目になるために、BMI18~19を目指す女性が増えています。
確かにBMI19くらいになると、華奢でさらにスタイルがよく見えます。ですが、BMI18からは健康にも悪影響があるレベルなので注意しなくてはいけません。むやみに体重を減らすのは辞めましょう。
BMIだけでは体型は決まらない!
BMIには、大きな落とし穴があります。それは、BMIだけではスタイルを評価することはできないということです。特に問題になるのが、筋肉量です。
BMIは体重を身長で割ることで計算されます。体重と一言に言っても、体の中には、水分や脂肪、筋肉など、様々な組織があり、その合計が体重として反映されています。
ダイエットをしていると、脂肪も減りますが、同時に筋肉も減ることがあります。体重が減っても脂肪はほとんど減らず、筋肉が減ってしまったというケースもあります。それらは体重やBMIだけでは分からないので、BMIを過信しすぎないようにしましょう。
女性が美容体重BMI20を目指す方法
美容体重であるBMI20でいるためには、それなりの努力が必要です。何もしなくても達成できるということはありません。それでは美容体重を目指すには何をすればいいのでしょうか。
1、1日2000kcal以上摂取しない
まず行ってほしいのは、食事を見直すこと。私たちの体を作っているのは食事です。食事をおろそかにしていると、痩せることはできません。
具体的には、摂取カロリーが消費カロリーを上回らないように意識しましょう。一般的な女性の1日の消費カロリーは2000kcal程度だと言われています。1日に食べる量を1500~1800kcal程度にとどめることで、脂肪を減らすことができます。
いきなり1500kcalにするのは大変なので、まずは2000kcalを超えない生活を徹底してみましょう。
2、外食の頻度を減らす
特に気を付けたいのが外食。ランチを外で食べるだけでも、優に1000kcalを超えてしまいます。脂肪を減らしたいなら、外食の頻度を減らすのが近道ですよ。ランチやディナー以外のカフェタイムも、甘いドリンクやスイーツを食べてしまうので要注意です。
3、たんぱく質を摂取する
筋肉を減らさないように痩せるために、タンパク質も積極的に摂取しましょう。目安としては、体重1kgあたり1.2g摂るようにしましょう。体重が50kgの方なら、60gのタンパク質を摂取してみてください。
たんぱく質は、満足感を得られること、腹持ちが良いこともメリットです。たんぱく質を食べるようにすると、炭水化物(糖質+食物繊維)を食べる量が自然と減り、1日の総摂取カロリーを減らすのが楽になります。プロテインを飲むと、簡単にタンパク質を摂取できます。
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4、悪い脂質を辞める
三大栄養素(糖質、脂質、たんぱく質)のうち、糖質がダイエットにおいて注目されていますが、カロリーが最も高いのは脂質です。総摂取カロリーを減らすには、無駄な脂質は極力とらないようにするのが正解です。
<1gあたりのカロリー>
糖質:4kcal
脂質:9kcal
タンパク質:4kcal
具体的にできることとしては、揚げ物を食べない、バターや生クリームを使ったスイーツを食べない、料理は蒸す・焼くにする、肉の脂部分は食べないなどなど。意識して脂(油)を減らすようにすると、摂取カロリーを減らせます。
5、運動を始める
軽く運動をする時間を設けるのも効果的です。毎日30分だけでもウォーキングやランニングを行うことで、消費カロリーを増やし、徐々にですが脂肪を減らすことができます。
運動をする時間が取れない方は、エレベーターを使わず階段を使ったり、一駅手前で降りて歩いたりと、日常の細かな習慣を見直しましょう。
ちなみに既にBMI20、もしくはそれ以下だけれど体型に満足していないという方は、筋トレをするのが効果的です。そのまま体重だけ減らしてもくびれも上がったお尻も手に入りません。体重を減らす目的から、ボディメイクへと切り替えてみてくださいね。
魅力アップしたいならBMI20を目指そう!
今回は、女性が綺麗が見えるBMIについて紹介してきました。国の基準では、健康的な体重はBMI22と言われていますが、現代においてボディラインが綺麗に見える理想のBMIは20くらいでしょう。BMIを減らすには、まずは食事の内容を見直すことが大事!そして、引き締まったボディラインのために運動も取り入れてみてくださいね。
text:中野卓
大学では栄養学、大学院では運動生理学を専攻。現在はスポーツ科学の研究に携わる。プライベートでは筋トレが日課。ダイエットやトレーニングに関する情報を発信していく。
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